考えに考え抜いたビジネス方法を真似され、マーケットからも受け入れられているビジネス方法を、あっさり真似されると大変困りますよね。
鳥貴族が鳥二郎を訴えたのもそういう理由も含まれていると思います。
全品均一価格に設定すること等(しかも、鳥二郎の方が10円安い)、真似された感じがして、悔しいことでしょう。
残念ながら、知的財産権では、ビジネス方法を直接保護することはできません。
ビジネス方法を示す商標を登録して、その商標を使用されることを防ぐとか、そのビジネス方法がネットワークを利用する場合で、かつ、技術的に目新しい場合に、ソフトウェア関連発明として特許出願するなどによって、間接的な保護を図ることとなります。
この間接的な保護を利用して、ビジネス方法を極力守っていくことになります。
というわけで、知的財産権を用いて、ビジネス方法を守るには限界があります。
ビジネス方法自体を知的財産権で保護することは難しいので、新しいビジネス方法を採用する場合には、このビジネス方法を利用して、他店との差別化を図るブランド戦略をしていく必要があるように思います。
たとえば、価格だけでなく、品質を重視する企業である場合には、品質を維持しつつ、均一価格にするための企業努力をメニューの下に付したり、高品質で均一価格であることを表すサービス名を作り(もちろん独創的なものとし、商標登録をする)積極的に使用する等です。
ちなみに、鳥貴族と鳥二郎のケースがどの様に判断されるかを考えてみます。
知的財産権で、ビジネス方法は保護されないので、鳥二郎の商標が鳥貴族の商標と似ているか?鳥二郎の商品・サービス等の表示が、鳥貴族の商標や商品・サービス等の表示と似ており、その結果、鳥貴族の商品・サービス等と混同をきたすか?等の観点から、保護されるかどうかが決まります。